第6章 同盟の誕生

シェルドの正体が暴かれ、古代遺跡内の空気は、一瞬にして刃のように張り詰めた。

「貴様は……知りすぎた」

シェルドは冷ややかに私を睨みつけ、その手はすでに剣の柄へと伸びていた。

だが、彼はすぐにその動きを止める。ここはまだ危険な遺跡の深部だ。いつ古代の魔物が再び現れるとも知れない。ここで仲間割れをすれば、共倒れになる可能性が高かった。

「まずはここを出る」

シェルドは歯を食いしばりながら言った。

「街に戻ったら、ゆっくりと『話』をしようじゃないか」

フレイヤが悔しそうに短剣を収める。

「シェルド様、このままこの女を見逃すのですか?」

「今はその時ではない」

シェ...

ログインして続きを読む