第7章 新しい秩序の確立

伝説級の魔物、深淵の領主が放つ咆哮が薄霧を裂き、銀月城全土がその絶対的な威圧の下に震えた。

その巨獣は身の丈五十メートルにも及び、全身に地獄の業火を纏い、六つの瞳は万物を破壊する純粋な悪意を放っている。その出現は、ただそれだけで、空気中に絶望という名の毒を振りまいた。

「終わりだ……こんな化け物、伝説の勇者でも歯が立つまい……」

「俺たちに勝ち目なんてあるわけない!」

ギルドホールの中、平等冒険者連盟に加わったばかりのメンバーたちは顔を蒼白にし、中には早くも後悔の色を浮かべる者までいた。

だが私は壇上に立ち、その瞳にはかつてないほどの闘志が燃え盛っていた。

「怖気づいたの...

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